サンダーバードに缶詰
今日は、従妹の結婚式が金沢であるので、AM9:10京都発のサンダーバード7号に乗りこんだ。私が週刊誌を読んでいると、後ろで子どもの「ねえ、ママ。マグニチュードってなに?」という声を聞いてほどなく、列車は急に減速し始めた。ああ、これは何かあったな、と直感する。
乗車してから40分ぐらい経っていただろうか。永原という駅で停車。車内放送で能登地方で震度6の地震が発生したことを知る。ああ、これはダメだな、と直感する。
10時をまわったころ、再び車内放送で敦賀までは普通電車は動いているという。しかし、その他は全線運行停止で復旧のめどは立っていないとのこと。線路の点検にかなりの時間がかかるだろうし、12時30分の式に間に合う可能性は低い。それに、京都へ戻るにしても敦賀より手前で止まっている下りの列車はあるんだろうか?第一、永原ってどのへんなの?とおもって車窓からホームへ目をやると、向かい側に大阪行きの雷鳥が止まっている。ああ、これはついていると直感する。
そこへ、弟から電話があった。弟は一本前の雷鳥に乗っていて、南條という駅に止まっているという。敦賀より金沢よりだ。私のように向かいのホームに下りの列車は止まっていないという。なぜ、わざわざ到着時間も4分しか違わないのに一本前の雷鳥に乗ったのか、と聞くと「子どものころ乗ったのが雷鳥だから、ついなつかしくて。」とのこと。変なところでノスタルジックな野郎だ。
またしばらくして、車内放送があり。復旧はいつになるかわからないので戻られる方は、向かいのホームの雷鳥にお乗りください、という。さっさと降りて向かいのホームへ。たいした乗客もなく、全員座れたようだった。私は計らずとも雷鳥に乗ることができた。弟はしばらく缶詰になるだろう。ついてない野郎だ。
11時40分、京都駅に戻ることができた。前日から止まっている父に連絡を取り、もう行けないと告げる。叔母さんと従妹には電話で少しだけ話した。おめでたいのにめでたくない、祝辞とお悔やみが混ざったようなおかしな会話になってしまった。また後日改めて手紙とご祝儀を送ることにしよう。
さあ、もうこうなったらしょうがない。さっさと払い戻しを済ませて帰ろうと中央出口の精算所へ行く。案の定行列ができていた。しかし、並んでいるとはいえ乗客が少なかったのでたいした行列ではなかった。それなのに、やっぱりいました、JRの職員を怒鳴りつけているやつが。私がたまたまよく見かけるだけなのかなあ、必ずいるんですよこういう人が。過去にも地震のため払い戻しを受けたこと3回、在来線では人身事故ほか踏切での車両事故等でダイヤが乱れて予定通り目的地につけなかったこと3回。(よく考えたら、これって多すぎない?そんなに電車に乗るほうじゃないのに)この6回の経験で、JRの職員に喧嘩腰になっている人がいなかったためしがない。今回は、JRの職員があんまりかわいそうで年恰好も似ていたので、つい話しかけてしまった。すると、他の出口ならすいてますよとのこと。まあ、どうせ近鉄に乗るんだし、と西口へ行くとだ~れも並んでおらず、女性の駅員さんが気持ちよく、速やかに払い戻してくれました。つくづく怒鳴り散らしていたオッサンが情けなく思えた。
こうして、半日礼服をきたままうろうろしただけに終わってしまった。今ニュースを見ると、犠牲者もお一人でておられて、輪島のほうは家が全壊していたりで、どうしても阪神淡路大震災を思い出して胸が重苦しくなる。結局、従妹の披露宴には、県外から呼んだお友達は全員来れずじまいだったようだ。このハレの日に、あまりにもかわいそうにな従妹の未来に幸多からんことを。


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